事業計画書の内容や融資審査を考慮した書き方のポイントとは
◆はじめに
事業計画書とは、将来的にどのように事業を進めていくのか、目標や戦略、事業内容、財務状況等を示す計画書のことをいいます。
事業計画書は、金融機関の融資審査に使われるほか、投資家の投資判断の材料として極めて重要といえます。
つまり、金融機関は事業計画書を基に、事業者の返済能力を審査し、融資の判断を行います。また、投資家も事業計画書から、事業者の成長の見込みを判断して投資を行います。
このページでは、事業計画書の内容や融資審査を考慮した書き方のポイントをご説明します。
◆事業計画書の内容と書き方のポイント
事業計画書に記載する内容は、おおよそ以下のものになります。
・企業概要
・創業者のプロフィール
・事業概要
・事業のコンセプト
・従業員の状況
・競業状況・市場の規模・ニーズ
・事業の強み・弱み
・取り扱うサービス・商品の概要
・販売戦略
・財務計画
上記のように、融資審査の観点からは、「返済能力がある」と判断されるような事業計画書を作成することが求められます。1つ1つ詳しく見ていきましょう。
・企業概要
商号・電話番号・所在地・メールアドレス・役員氏名・株主構成・主要商品など、事業者に関する情報を記載します。
・創業者のプロフィール
創業者の経歴や保有しているノウハウ・スキル、熱意と今後の事業を関連付けて記載することで、金融機関に対するアピールができます。説得力のある事業計画書を心がけましょう。
・事業概要
「誰に」「何を」「どのように」提供する事業なのか明確にすることが求められます。市場規模や市場ニーズに合致するような記載の仕方によって、説得力が増します。
・事業のコンセプト
その事業によって最終的に何を実現したいのかを記載します。合理的な顧客のメリットや、自社の利益、熱意を記載することで、資金調達が容易になります。
・従業員の状況
従業員の規模が、事業の規模とバランスの取れていることが求められます。また、従業員も会社の資産の一つなので従業員の職場環境やコンプライアンスの順守も重要です。
・競業状況・市場の規模・ニーズ
自身の事業のフィールドと、そこで自身を取り巻く環境を分析し、競合他社との差別化からのアピールが求められます。客観的なデータなどを有効に用いると説得力が増します。
・事業の強み・弱み
上記差別化に近いですが、独自の価値、強み、顧客利益は、事業者を分析する客観的材料となります。
強みだけではなく、弱みを記載し、これに対してどういった対策を講じるか記載することで説得力が増します。
・取り扱うサービス・商品の概要
事業で取り扱う商品・サービスの詳細を、ユーザーの利益・自社の優位性と関連付けて記載することで、金融機関に成長見込みと返済能力をアピールすることができます。
・販売戦略
宣伝・販売戦略が優れていなければ、たとえ商品・サービスが優れていても予測される売上に説得力は帯びません。現実的で経済的な価格設定・販売経路・広告活動を計画し、行うことが重要となります。
・財務計画
まずは、目的達成のために必要な金額と使用用途を記載します。そして、必要な資金をどのように調達する予定なのか、資金調達の方法を記載します。
加えて、収支計画を記載することが求められます。長期の事業の見通しとしての、収入と支出の見積もりを行うものです。
想定される売り上げを客観的なデータを基に算出し、そこから原価・経費等の費用を引いた金額が想定される利益となります。費用の計算も、計上される項目をもれなく正確に計上しなければいけません。
以上は、事業計画書の主な記載内容であり、他にも目的に合わせてさまざまな記載内容が存在します。
詳しく知りたい方は、法律の専門家である税理士に相談することが望ましいといえます。
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資格
- 税理士
所属団体
- 関東信越税理士会
経歴
- 埼玉県白岡市出身
- 2009年 明治学院大学卒業
- 2009年 ㈱埼玉りそな銀行入行
- 2014年 中央税務会計事務所入所
- 2020年 税理士登録
- 2020年 本澤税理士事務所 開所
事務所概要Office Overview
事務所名 | 本澤税理士事務所 |
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代表者 | 本澤 智(ほんざわ さとし) |
所在地 | 〒331-0812 埼玉県さいたま市北区宮原町3-589 水谷ビル2階 |
TEL/FAX | TEL:048-662-9418 / Fax:048-662-9419 |
営業時間 | 平日9:00~20:00 (事前予約で休日、時間外対応可能です) |
定休日 | 土・日・祝日 (事前予約で休日、時間外対応可能です) |
アクセス |
「宮原駅」より徒歩3分 |