生前対策の種類

生前対策の種類としては、大きく2つに分けられると考えられます。「遺産分割対策」と「相続税対策」です。これらの対策について説明していきます。

まず、代表的な「遺産分割対策」として挙げられるのは、遺言の作成です。遺言を作成しておくことで、誰にどの財産を帰属させるのかのという悩みが軽減されます。また、これと同時に、財産目録を作成しておくことで、遺族が故人の財産調査を行う手間が省かれて、すぐに分割するべき対象が明確となるので、遺族にとって大きな利益となるといえます。

「相続税対策」として、生前贈与が挙げられます。毎年110万円以下の贈与は非課税となるので、この制度を利用することになります。

被相続人の死亡する前の3年間については、相続に対する贈与は相続税の対象となってしまいますが、逆にいえば相続人以外に者に対する贈与であれば、亡くなる前の3年間以降でも贈与は課税対象外であるので、孫などに110万円以下の贈与を行えば常に非課税となります。また、生命保険、死亡保険に加入することも「相続税対策」となります。生命保険や死亡保険は、「みなし相続財産」として相続税の課税対象となるが、そのうち「500万円×法定相続人の数」の額までは非課税となります。

このように、遺産分割対策を行って遺族の負担を軽くしたり、相続税の対象となり得る財産を処分しておくことが非常に重要といえます。

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